大学と企業の共同出願、東北大、東大、東工大、トヨタ、NTTが上位 知財情報局配信記事2012年2月16日付

知財情報局配信記事2012年2月16日付

大学と企業の共同出願、東北大、東大、東工大、トヨタ、NTTが上位

  特許分析、経営分析のパテント・リザルトは、同社が日本の特許庁への大学の出願について2011年12月末までに公開された公報を対象にまとめた、「大学別共同出願件数ランキング」を2月15日に、「企業別大学との共同出願件数ランキング」を翌16日に発表した。

  大学別共同出願件数ランキングでは、集計の結果、1位東北大学1416件、2位東京大学1213件、3位東京工業大学1105件となっており、以下、大阪大学、京都大学、名古屋大学、九州大学、北海道大学、早稲田大学と続き、10位が広島大学となっている。

  共同出願が多い分野や相手先は大学で異なり、1位東北大学は半導体、材料、ナノ構造物、医薬などで、相手先は東京エレクトロンが最も多く、NECトーキン、トヨタ自動車、三菱化学、ロームと続いている。

  2位東京大学は、遺伝子工学、材料分析、ナノ構造物、医薬品、有機化学などが多く、相手先トヨタ自動車、日産自動車が1位と2位で、自動車メーカーとの研究が盛んであり、富士通、NTTの共同出願もある。

  3位東京工業大学は、有機低分子化合物、触媒、燃料電池、導電材料などが多く、住友化学、JX日航日石、JSR、三菱電機と共同出願を行ってる。

  このほか、海外の大学では、米国のカリフォルニア大学や中国の清華大学が日本への積極的な出願を行っており。特に伸びが著しい清華大学はタッチパネルや炭素繊維などでFOXCONN ELECTRONICSと多くの共同出願を行っている。

  一方企業別共同出願件数ランキングでは、1位トヨタ自動車619件、2位NTT363件、3位 FOXCONN ELECTRONICS(中国)293件なっており、以下、三菱化学、住友化学、日立製作所、住友電気工業、日産自動車、シャープと続き、10位が豊田中央研究所となっている。

  1位トヨタ自動車の相手としては、東京大学が最も多く、排ガス浄化装置用の材料、車両用シート、操行制御のためのセンサなどの共同出願が見られる。東大以外では、名古屋工業大学、東北大学、名古屋大学などとの共同出願も多い。

  2位 NTTの相手としては、京都大学、大阪大学、東京大学、慶応義塾などがあり、京都大学とは、炭素繊維強化プラスチックやフレキシブル基板、色素増感太陽電池など、大阪大学とは、広域データ通信技術など、幅広い分野での共同出願が見られる。

  3位 FOXCONN ELECTRONICSはiPhoneの組立てなどのEMS事業で知られるが、すべて中国清華大学との共同出願で。近年日本への出願を積極的に行い、中でもタッチパネル技術に注力していることが伺える。その他、韓国サムスン電子がカリフォルニア大学、ソウル大学、ニューヨーク州立大学などとの共同出願を日本でも行っている。

 

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