東大の入学秋移行、国立大は歓迎・検討へ『読売新聞』2012年1月19日付

『読売新聞』2012年1月19日付

東大の入学秋移行、国立大は歓迎・検討へ

 教育や研究の国際競争力確保を狙い、東京大が、全学部の入学時期を秋に移そうと動き出した。 

 他の有力国立大も18日、続々と秋入学の検討入りを表明した。大学の人材育成力に不満を抱く財界からは歓迎の声も上がるが、課題も山積している。 

 「国際的には秋入学が主流。留学生には秋入学の方が都合がいい」。九州大の有川節夫学長は18日の定例記者会見で、そう語った。 

 東京大が打ち上げた秋入学全面移行案に、「同調できるなら同調したい」とも述べ、入学が遅れることで生まれる「ギャップターム」(ずれる期間)の活用についても、「学生たちの学問に対する取り組みが劇的に変わる可能性を秘めている」と持ち上げた。 

 東北大の井上明久学長は、読売新聞の取材に、「以前に『時期尚早』と結論づけたことがあったが、世界に伍ごする大学となるためにも、東大の議論を踏まえ、再度議論していく」と述べた。

 京都大は、18日午前、「入学の時期、試験のあり方を今後検討する」とのコメントを発表。このほか「秋入学に関する作業部会を設ける」(大阪大)、「時期などは未定だが、副学長らが参加するワーキンググループで検討することになるのでは」(北海道大)と名乗りが続いた。(社会部 伊藤史彦、石井正博) 

 

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