『佐賀新聞』2011年12月18日付
玄海原発運転差し止め訴訟 来年1月31日に提訴へ
九州電力玄海原発(東松浦郡玄海町)1~4号機の運転差し止め訴訟を呼びかけている九州の弁護士や研究者の団体は18日、来年1月31日に佐賀地裁に提訴することを発表した。原告として参加する意向を示した人はこれまで721人で、九電に加えて設置などの許認可権限を持つ国も被告にする。
訴訟では、東日本大震災や福島第1原発事故で示された原発の危険性や国の責任などを主張する方針。弁護士は現在約100人で、原発によって安全で平穏な生活を侵害されているとして、停止するまで1人当たり1カ月1万円の損害賠償も請求する。
玄海原発の運転差し止めを求める訴訟の動きは他にもあるが、国も被告に加えるのは初めて。原告団代表に就任予定の前佐賀大学長の長谷川照氏は「福島の事故は他の原発も人ごとではない。安全神話の上に成り立つ国策民営の原発をやめさせる裁判にしたい」と話した。