高知短大を廃止方針『高知新聞』 2011年12月08日

『高知新聞』 2011年12月08日

高知短大を廃止方針

 高知県立大(県大)と高知短期大を運営する県公立大学法人(南裕子理事長=両大学長兼務)は7日までに、短大を廃止し、県大文化学部がその機能を引き継ぐことを柱とする永国寺キャンパス改革案を固めた。南理事長が同日、県庁で尾﨑正直知事に説明した。今後、県議会や県民の意見を踏まえ、最終的な決定権を持つ県が方向性を決める。 

 県大は、社会福祉など3学部と本部機能が高知市池のキャンパスにあり、市街地の永国寺キャンパス(同市永国寺町)には県大の文化学部と生活科学部、短大の施設がある。

 改革案は2015年度以降の同キャンパスの方向性として、短大(定員120人)を廃止する一方、県大文化学部の定員を現行の80人から150人にほぼ倍増させる▽高知工科大(香美市土佐山田町)のマネジメント学部(同100人)を移転し、経済や経営などを学べる社会科学系学部(同200人)も新設するーとしている。

 短大が長く担ってきた「地域」「法」「観光」など社会科学系の領域は、文化学部で引き継ぐ。短大の大きな存在意義の1つだった、社会人や定年退職者らの生涯学習については、平日夜間や土日の開講、長期間かけて単位を履修する制度を設定し、継承する考えだ。県内に公立の短大学士を得る場はなくなるが、本県にはなかった四年生大学の夜間コースができることになる。

 年内にも、県や工科大などとつくる同キャンパスの整備検討チームに諮って、県議会などに説明し、県民の意見を募るパブリックコメントを1月にも実施する方針。

 南理事長は「短大の開設当時は高校進学率も低く、短大が地域のリーダーを輩出する役割を担っていたが、学生のニーズも変わってきた。短大を廃止しても機能は最大限継承する」としている。

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