最高水準大学入りへ、福井大が推進委設置『福井新聞』2011年12月14日付

『福井新聞』2011年12月14日付

最高水準大学入りへ、福井大が推進委設置

 文部科学省が計画する世界最高水準の大学づくりプログラム「トップ30」入りを目指そうと、福井大(児嶋眞平学長)は十四日までに「重点研究企画推進委員会」(委員長・小林喬郎工学部教授)を学内に設けた。共同研究などのテーマを選び出して審査、企画し同省に申請する計画で、児嶋学長は「上位にランクされる分野は複数ある。国の重点投資を獲得し、世界トップの研究分野を確立していきたい」と話している。

 委員会は工学、教育地域科学の両学部長と学長任命など教授八人で構成。教官に研究テーマを募集するなどして年度内の申請に向け準備を進めている。

 児嶋学長は「特に遠赤外線を中心にした光工学研究では日本オンリーワン。世界でもトップクラスなので選ばれる可能性は十分」と期待している。建築・建設、繊維工学、教育関連などでも申請を予定している。

 「トップ30」構想は今年六月に示された「大学の構造改革の方針」(遠山プラン)に盛り込まれた。大学に競争原理を導入したのが特徴。国公私立の大学院の博士課程における学問を▽生命科学▽医学系▽人文科学―など十分野に分ける。各大学長が研究分野を申請。同省が第三者評価や実績などから各分野で上位三十大学(現段階では二十大学前後を計画)を選定し年間一―五億円を支援、五年間継続する計画。内容は同省の大学改革連絡会で現在も細部の検討が続けられているが、二〇〇二年度から実施の方向。

 構想については評価選定の方法から、選定される大学が旧帝大に集中しがちとの見方がされ、地方・単科大学などから「予算配分が減少し、小規模大学の切り捨てにつながる」と反発が出ている。福井大でも「まず特定の大きい大学ありきではなく、将来展望などから正当に評価するべきだ」(児嶋学長)としている。

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