「科学技術政策の見直し必要」 文科省が11年版白書『朝日新聞』2011年7月12日付

『朝日新聞』2011年7月12日付

「科学技術政策の見直し必要」 文科省が11年版白書

 東日本大震災に伴う福島第一原発事故を受け、文部科学省は「原子力を含むエネルギー政策はもとより、科学技術政策の見直しが必要」とする2011年版科学技術白書をまとめた。例年より1カ月ほど作業が遅れ、12日の閣議で了承された。

 白書は、東日本大震災を冒頭で特集し、事実の経過や政府の取り組みなどを記した。原発事故について、放射性物質の放出によって国民に大きな不安を与えたと指摘。「世界中の人々が現実を目の当たりにし、科学技術のもつ光のみならず、影の側面を再認識することとなった」との見解を示した。

 情報発信が遅れたり、分かりにくかったりした問題点も挙げ、政府や専門家らの発信の実態について検証が必要と指摘。「復興の原動力も科学技術」とし、国民の理解と信頼を得ることが求められているとした。(佐藤久恵)

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