『読売新聞』2011年6月29日付
長崎大・片峰学長が再任・・・人材育成など福島大と協定
長崎大は28日、学長選考会議を開き、片峰茂学長(60)を再任することを決めた。新しい任期は10月1日から3年間。片峰学長は記者会見を開き、7月下旬をめどに、福島大と人材育成などで連携する包括協定を結ぶことを明らかにした。
長崎大は、福島第一原発事故を受け、福島大に医学分野の研究者を派遣するなど支援を続けている。協定は、それぞれの研究者を互いに派遣するなどして、放射線医療や社会科学の分野での人材育成や知識の共有などを図るのが狙いという。
会見で、片峰学長は「学部改革などの課題に対し、スピード感を持って取り組む必要がある」と指摘。「世界で突出した業績を積み上げ、地域に貢献できる大学にしたい」と抱負を述べた。
核兵器廃絶に向けた政策などを研究する「核兵器廃絶研究センター」(仮称)については、「スタッフの人選などが難航している」と述べ、当初予定していた長崎原爆忌までの開設は困難との見通しを示した。
片峰学長は長崎市出身。同大医学部教授や副学長などを経て2008年から現職。専門はウイルス学。