復興へ学生力を 各大学 支援体制を拡充『朝日新聞』2011年5月9日付

『朝日新聞』2011年5月9日付

復興へ学生力を 各大学 支援体制を拡充

 北海道内の大学では、東日本大震災の被災地でボランティアを行う学生に対して活動を単位として認めたり、旅費を負担したりするなどの動きが出ている。学生食堂を活用した募金活動をする大学もあり、支援の取り組みが着実に広がっている。

 被災地でのボランティア活動をした学生には単位を与える――。北海学園大(札幌市)の法学部はこんな取り組みを始める。

 岩手県釜石市でボランティア活動をしている札幌市のNPO法人「ねおす」の一員として、60時間働く。ねおすは、がれきの撤去や被災者への支援物資の提供、カフェの開設などの活動をしている。

 終了後に報告書をまとめ、ねおすからの評価書とともに学部側に提出すれば、2単位を得ることができる。交通費や食費などは自己負担だ。

 同大法学部にはこれまでにも、道内のNPOやNGOの計10団体で活動をした場合に単位を与える制度があった。10団体の中には道内に避難してきた被災者への支援活動をしているNPOもあるが、今回は被災地でのボランティア活動を希望する学生が多いと考え、ねおすを加えた。

 23日には学生への説明会を開催。約30人が集まった。

 3年生の秋元智絵さん(20)は「今まで募金や節電しかできなかったが、他に何かできないかと思った」と参加理由を語った。2年生の南拓磨さん(19)は「『何かしてあげたい』ではなく、『させてもらいたい』という気持ちです」と話していた。(浦島千佳、芳垣文子)

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