大震災被害70億円 筑波大、研究設備など『東京新聞」茨城版2011年5月7日付

『東京新聞」茨城版2011年5月7日付

大震災被害70億円 筑波大、研究設備など

 筑波大がまとめた東日本大震災による関連の被害額は、建物や研究設備で約七十億円に上った。大学の被害額としては東北大に次ぐ規模という。

 建物は、総合体育館で外壁や窓ガラスが破損し、体育・芸術図書館で書架がなぎ倒されたほか、天井や壁が崩れ落ちた建物もあった。復旧にかかる費用は約三十億円。

 研究設備の被害は約四十億円。原子核や素粒子などの実験に用いられるタンデム型加速器は、中枢部分が修復不能となり約七億円の損失。電子顕微鏡、質量分析計など高額な実験機器が壊れたほか、遺伝子実験センターでは世界的に貴重な藻類の遺伝資源が停電で台無しになった。

 国の震災対策の一次補正予算で筑波大には約七億円が割り当てられ、学内予算と合わせて復旧に着手している。山田信博学長は「科学技術や教育は国の根幹を成す分野。国には丁寧に説明して支援をお願いし、できるだけ早い復興を目指したい」と述べた。 (小沢伸介)

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