被災学生の授業料免除/弘大 『陸奥新報』2011年4月9日付

『陸奥新報』2011年4月9日付

被災学生の授業料免除/弘大 

 弘前大学(遠藤正彦学長)は8日、東日本大震災で被災した学生に対して入学料、授業料の免除や生活支援費を給付する緊急支援措置を発表した。また、被災地支援ボランティアを行う学内の団体へ経費の一部助成も行っていく。費用には今年度予算の学長裁量費から5000万円を充てる。弘大は4月中に学生から申請を受け付けて早期の支援を目指す方針。

 弘大の神田健策教育・学生担当理事が8日、弘大総合教育棟で記者会見し、発表した。

 弘大によると今年度は約6800人の大学生、大学院生が在籍。弘大が大震災以降に在校生、新入生を対象に安否確認を進めてきた結果、支援の対象となる学生は50人程度になる見込み。

 緊急支援措置は、被災学生の支援として(1)入学金28万2000円の免除(2)授業料年額53万5800円の免除(3)生活支援費の給付。関連支援(被災地支援)として、被災地でボランティア活動する学内の団体に対し経費の一部助成。このほか被災学生の学生寮への優先的入寮も行う。

 対象は(1)主たる家計支持者が亡くなった世帯(2)保護者居住家屋が一部損壊以上の被害を受けた世帯(3)福島県において避難指示が出ている世帯―のいずれかに該当する学生。

 神田理事は「新入生を含め、今後の修学に不安を持つ学生から問い合わせがあった。修学をあきらめないように大学側として今回の緊急支援をまとめた」と述べ、「今後に向けては、いろいろな措置を考えていかないといけない」とさらなる支援が必要だとする見解を示した。

 また弘大では、福島大学などの他大学の被災学生についても希望があれば、単位認定を視野に入れた聴講生として半年間受け入れることも検討している。

 問い合わせは弘大学務部学生課(電話0172―39―3117)へ。

Proudly powered by WordPress   Premium Style Theme by www.gopiplus.com