全大教の全力をあげて被災者救援・被災地復興に取り組もう -東日本大震災に関する全大教委員長アピール-全国大学高専教職員組合 中央執行委員長 中嶋哲彦 (平成23年3月18日) 

全大教の全力をあげて被災者救援・被災地復興に取り組もう -東日本大震災に関する全大教委員長アピール-                                        

                         全国大学高専教職員組合 中央執行委員長 中嶋哲彦 (平成23年3月18日)

 3月11日に東日本を襲った巨大地震と大津波によって、六千人以上の尊い命が奪われ、さらにそれを越える多くの人々が今もなお行方不明と伝えられています。全大教として犠牲者の皆さんに心より哀悼の意を表するとともに、一人でも多くの方々が一刻も早く救出されるよう願っています。

 また、被災地では数十万人の人々が生活の基盤を根底から覆され、将来の生活再建に大きな不安を抱えながら、避難所での不自由かつ不安定な生活を強いられています。被災地では水、食料、衣類、医薬品、燃料、トイレ、排水処理など、人々の生命と健康を維持するために必要な物資が決定的に不足しており、一刻も早い救援を必要としています。

 さらに、この地震と津波が引き起こした東京電力福島第一原子力発電所での放射線漏れ事故は、周辺住民はもとより国民全体を深刻な不安に陥れ、今もなお事態のさらなる深刻化が懸念されています。

 こうした未曾有の災害に対して、被災者を救援しようという声が日本中に広がりつつあります。全大教としても、組織をあげて救援と復興に取り組みたいと考えます。そこで、全大教に結集する全国の単組・組合員の皆さんに、次の行動を提起します。

 第一に、被災者を救援するために必要な物資や資金を被災地に送り届けることです。このため、緊急の取り組みとして被災者救援のための募金活動を提起します。募金活動は単組ごとに取り組んでいただき、全大教で集約したうえで適切な機関を通じて被災地に送り届けたいと思います。募金活動の詳細は別途通知させていただきます。

 救援物資については、被災地で必要とされる物資を各単組で集約し、各都道府県の機関などを通じて送り届けていただきたいと思います。救援物資に関する情報は、全大教中央で収集しますが、各単組でも収集に努めていただき、共有できる体制を作ります。

 なお、全大教加盟単組や組合員の皆さんの中にも、今回の震災で甚大な被害を受けた方々もいらっしゃることと存じます。心からお見舞い申し上げます。被災地の全大教加盟単組や組合員に対する救援・支援については、全大教において現地の実態を把握し、別途必要な行動を提起させていただく予定です。

 第二に、被災者の救援と被災地の復興のために、大学・高専がもつあらゆる英知を活かすことです。全大教は幅広い学問研究と技術開発に携わる人々で組織される数少ない労働組合であることを自覚し、被災者の救援と被災地の復興のために単組・支部・組合員がもつ学問と技術を十二分に発揮していただきたいと思います。こうした活動を支援するため、全大教に情報交流の拠点を設置します。

 第三に、政府・自治体に対して地域住民の生命と暮らしを最優先に救援・復興策を策定・実施するよう求め、同時に基本的人権と民主主義の視点から政府・自治体の活動を見守ることです。過去の災害を見ると、社会的弱者が取り残されたり、社会的排除が拡大再生産されたりした事実もあります。こうしたことが二度と繰り返されないよう、勤労者の立場に立ち、またそれぞれの学問研究の視点を活かして、救援・復興が適切に行われるよう見守っていきましょう。

 第四に、被災地に居住する学生や被災地出身の学生にとって必要な支援を明らかにし、国・自治体・大学に適切な実施を求めることです。このため、被災地だけではなく全国の大学・高専において学生の実態を調査し、国・自治体の施策を求めるとともに、各大学・高専でも必要な支援を行うよう求めていきましょう。このため、全大教に情報交流の拠点を設置します。 

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