県立大改革「知の拠点」へ3方針 地域経済研究所も強化『福井新聞』2011年3月11日付 

『福井新聞』2011年3月11日付

県立大改革「知の拠点」へ3方針 地域経済研究所も強化 

 福井県立大は10日、大学の今後の方向性を考える大学改革構想委員会の報告書を公表した。一層の国際化を目指して外国人留学生の受け入れ施設を整備するほか、独自研究の推進によって「地域と世界に開かれた知の拠点」を目指す。また、成長著しい中国市場をにらみ、新年度から地域経済研究所の機能を強化するとしている。

 同委員会は、2012年度末までに策定する次期中期計画(2013~18年度)に学外の意見を取り入れようと設置。経済、水産、看護などの専門家12人が委員となり、昨年8月から4回の会合を持った。委員長は吉田優一郎理事長。

 報告書では、知の拠点化に向け▽教育の質の向上▽先端的研究の推進▽国際交流・地域連携の拡大-の三つの方針を設定した。

 国際化ではインターナショナルハウスを整備し、留学生の住環境を改善すべきとした。施設には外国人留学生をはじめ、日本人学生も入居できるよう求めた。大学の独自性を高めるため、県立恐竜博物館との連携強化や、エチゼンクラゲなど特色ある研究のさらなる推進も明記した。

 新年度からはこれまでの学内の議論や同委員会の提言を踏まえ、次期中期計画策定に先駆け地域経済研究所を強化する。アジア経済が専門の坂田幹男副学長らが研究所の教員を兼ねることなどを柱に、中国のマーケットや企業などを研究し、成果を本県経済の活性化に結び付ける。

 吉田理事長は「(2012年3月に)開学20周年を迎えるのを機に足元を見直す必要がある。さらなる国際化に向け、教養・語学教育を充実させたい」と話した。報告書を踏まえ、新年度に学内の議論や県との協議を進める。

 

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