経団連会長:就活の短縮化を懸念『毎日新聞』2011年1月27日付

『毎日新聞』2011年1月27日付

経団連会長:就活の短縮化を懸念

 日本経団連の米倉弘昌会長は26日、大阪市内で会見し、3年生の12月からとした大学新卒者の就職活動の開始を時期をさらに遅らせることについて、「常識的に大丈夫なのか。卒業しても就職活動をしなくてはならない人がいるのではないかと心配になる」と懸念を示した。国立大学協会が会社説明会などの開始時期を遅らせるよう経団連に来週にも提言する動きを踏まえ、就職活動の早期化より、急激な短縮による弊害の方を重視した形だ。

 経団連は13年春入社分から、就職活動の開始時期を「3年生(大学院生は修士1年)の12月1日以降」とする新指針をまとめた。勉強に専念できないという批判に応え、従来は3年生の10月ごろだったのを遅らせた。

 しかし、国大協などは「12月は授業があり、1~2月は試験時期と重なる」など異論が強く、さらに遅らせる必要があるとみている。

 このため、米倉会長は「大学側(の意見)が学生の要望を反映したものなら十分考慮しないとならない」と述べ、採用活動の再検討に含みも残した。【横山三加子】

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