金大 金美大 交流へ初の包括協定『中日新聞』石川版22011年1月14日付

『中日新聞』石川版22011年1月14日付

金大 金美大 交流へ初の包括協定

教育、研究で連携 キャンパス「接点」に通用口

 金沢市内にキャンパスを置く金沢大と金沢美術工芸大は十三日、教育や研究の連携強化を目的にした包括協定を締結した。個別の大学と同種の協定を結ぶのは、両大学とも初めて。金沢大であった締結式で両学長は「異なる分野の学問を融合させ、地域から世界へ新しいモデルを発信したい」と述べた。(榊原崇仁)

 協定では、教職員や学生同士の交流、共同研究の実施などを主眼に置き、両大学の理事各三人で構成する「連携推進会議」で大学間の調整を図る。

 当面の事業としては、来年に迎える金沢大創基百五十年の記念モニュメントの制作や付属病院の門のデザインを金沢美大が担当することを計画。学生同士の交流促進のため、金沢市小立野地区でキャンパスが隣接している金沢大保健学類と金沢美大の間のフェンスを今年三月末までに一部撤去し、通用口を新設する。

 金沢大の中村信一学長は「私たちの大学には芸術の分野がない。クリエーティブな学生を育てるには、今回の協定は非常に良いと思う」と期待。金沢美大の久世建二学長は「それぞれが近くにありながら付き合いがそれほどなかった。どの分野ともタイアップできるアートの柔軟性を生かしたい」と話した。

 金沢大は二〇〇九年三月に金沢市と連携協定を締結。当時、市立大学だった金沢美大とは、学生参加のものづくりコンテストなどで交流していたが、金沢美大が昨年四月に公立大学法人化したことに伴い、一層の連携強化のため、大学間の協定締結に至った。 

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