給付制奨学金を 1000万円返済中の男性も署名 東京・御茶ノ水駅前で訴え『しんぶん赤旗』2010年12月24日付

『しんぶん赤旗』2010年12月24日付

給付制奨学金を  1000万円返済中の男性も署名  東京・御茶ノ水駅前で訴え

 労働組合や学生、院生の団体などでつくる「国民のための奨学金制度の拡充をめざし、無償教育をすすめる会(奨学金の会)」(会長・三輪定宣千葉大学名誉教授)は22日、中等・高等教育の無償化と奨学金の拡充を求め東京・JR御茶ノ水駅前で署名を集めました。

 日本学生支援機構労働組合の藤井和子委員長は、「急に父親がリストラにあった」「就職できなかったので奨学金を返済できない」などの声を紹介。「経済的困難者の命綱であるはずの奨学金が多額の借金となって利用者や家庭を苦しめています。日本の将来を担う若者にお金の心配なく学んでもらうためにも教育予算拡充の声をあげましょう」と署名への協力をよびかけました。

 「自分の将来のことなので」と署名に応じる中学3年生と母親、子どもが大学院で奨学金を利用し、1千万円を返済しているという男性など、1時間の宣伝で約50人が署名に応じました。

 農業系の短大に通う女子学生(1年生)は、「学費や生活費のためにアルバイトをしていていつも疲れている友達を見ているから、返済の必要のない奨学金があればいいと思います」と話していました。

 私立大学を志望しているという男子高校生(3年生)は、「親せきの協力を得ないと進学できません。友達は学費のために進学をあきらめました。就職できるかわからない状況なので、返済の不安がある奨学金は利用したくない。給付制だったらいいですね」と話し、署名しました。

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