【教育動向】私大で下宿、入学までに218万円 全国大学生協連が調査MSN産経ニュース2010年11月1日付

MSN産経ニュース2010年11月1日付

【教育動向】私大で下宿、入学までに218万円 全国大学生協連が調査

子どもの教育費は、保護者にとって頭の痛い話ですが、中でも大学進学の経費は、大きな問題です。全国大学生活協同組合連合会の2010(平成22)年度「保護者に聞く新入生調査」の結果、私立大学へ今春入学した下宿生の場合、出願から入学まで、平均で約218万円がかかったことがわかりました。多くの保護者が、学費以外の出費が予想外に多かった、と回答しています。

調査は、各大学の生協が、新入生の保護者に対して実施したものです。それによると、受験料、入学式出席の交通費、教材費など、さまざまな諸経費と、学校納付金を含め、出願から大学入学までにかかった平均額は、国公立大学が自宅生107万4,100円、下宿生183万3,300円でした。一方、私立大学は、自宅生で文系が126万8,000円、理系が145万7,300円、下宿生で文系が209万3,800円、理系が234万8,800円などで、私立大学全体の平均は自宅生が135万200円、下宿生が218万3,600円となっています。

これだけでもため息の出る金額ですが、上記の金額には、合格したものの入学しなかった、いわゆる「滑り止め」大学に支払った納付金などは、含まれていません。入学しなかった大学に納付金を支払った保護者は、国公立大学で42.5%、私立大学で11.8%おり、その平均額は自宅生の場合、国公立が31万 5,700円、私立が33万500円に上っています。

出願から入学までの経費の内訳を見ると、受験料など出願にかかった費用は国公立が12万100円、私立が14万8,800円で、入学した大学への学校納付金は国公立が61万7,800円、私立が95万6,400円などとなっており、これらの項目は前年度と比較して大きな変化はありませんでした。

一方、下宿生のアパート家賃は平均4万3,800円(前年度比1,300円減)、生活用品購入費は28万7,000円(同8,900円減)と減少しており、家賃や電化製品などを節約していることがうかがえます。このほか、下宿生では、住まい探しの費用が国公立21万500円、私立24万4,500円で、教材購入費は国公立19万4,600円、私立17万5,900円となっています。

アンケート内容を見ると、入学までの実際の経費について、保護者の43.9%が「予算よりも多かった」と回答しており、特に下宿生の保護者では54.1%と半数以上になっています。予算を超過した理由は、「予想以上に必要なものがあった」が46.9%で、トップでした。たとえば、下宿生の81.0%が、新しくパソコンを購入しています。下宿すれば必ずパソコンが必要になる、と考えておいたほうがよいでしょう。

このほか、自由記述では「学資保険は受験料、入学納付金などであっという間に底をついてしまいました。来年度以降が心配です」「定期代、昼食代など学費以外でかかる金額を計算していなかった」「入学しない大学の入学金を含めて学費を考える必要があった」などの声が寄せられています。

(提供:Benesse教育情報サイト)

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