政策コンテスト、公開ヒアリング終了 駆け足の議論、メリハリ予算できる?SankeiBiz 配信記事 2010年11月13日付

SankeiBiz 配信記事 2010年11月13日付

政策コンテスト、公開ヒアリング終了 駆け足の議論、メリハリ予算できる?

 平成23年度予算の「元気な日本復活特別枠」(1・3兆円)の配分をめぐり、政府が実施した「政策コンテスト」の公開ヒアリングが13日、終了した。政策を評価する閣僚や与党幹部からは厳しい声が相次いだ。ただ、189もの事業の評価を3日間でこなしたこともあり、「メリハリの利いた予算編成」(玄葉光一郎国家戦略担当相)の準備ができたとは言い難い。

 閣僚や与党幹部が務める評価者の姿勢は総じて厳しかった。最終日に取り上げた財務省の「中小企業信用保険事業」は、「これが中小企業への融資につながるのか」(亀井亜紀子国民新党政調会長)と指摘された。また12日には、民主党がマニフェスト(政権公約)に掲げた国土交通省の「高速道路の原則無料化の社会実験」でさえ「慎重に判断したい」などした。

 ただ各省庁の説明時間はわずか30~45分程度。議論を公開し、「予算編成の透明化」をうたったはずの政策コンテストだが、評価者側と説明者側の双方から「時間が足りない」という声が上がるほどで、消化不良は否めない。

また、削減すれば日米関係に影響すると指摘された防衛省の「思いやり予算」については、「日米交渉の結論を踏まえて対応すべきだ」(平野達男内閣府副大臣)などと事実上「首相判断」に丸投げした。

 今後、各省庁が要望した計189事業(約2・9兆円)を絞り込み、11月下旬から12月初めにかけて特別枠の組み替えが行われる。平野副大臣は、「各省が『絶対必要』という事業にも厳しく切り込む」とするが、今回の議論をもとに事業の「要・不要」を決めるのであれば、そのやり方はやや乱暴な印象すら残る。

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