学生の「就業基礎力」判定 金沢大『読売新聞』石川版2010年9月30日付

『読売新聞』石川版2010年9月30日付

学生の「就業基礎力」判定 金沢大

 金沢大学は、簡単なアンケートに答えることで、学生の「就業力」を判定することの出来るプログラム「金沢就業塾」を始める。就職難の中、「国立大学だからといって、あぐらをかける状態ではない」と本格的な就業支援に乗り出す。28日には、文科省の5か年の助成事業にも採択された。

 プログラムでは、就業に必要な基礎力を「課題発見力」「柔軟性」「規律性」「創造力」などの12項目に分類。「相手の話を素直に聞くことが出来る」「常に計画と進捗(しんちょく)状況の違いを留意出来る」といった36の質問に答えると、項目ごとに就業基礎力をチェックすることができる。

 学生は1年からこのプログラムに登録し、自分の短所を補えるように、授業を受け、ボランティアなどの学外活動に参加していくという。大学の就職支援をPRするためにも一般に公開していく方針。

 学内を対象としたチェックプログラムは昨年から、すでに一部運用され、その結果、「ねばり強いが、積極性には欠ける」という金沢大の学生像が浮かび上がったという。同大の田辺喜章・学生支援室長は「いまの就業支援は企業のインターンシップに頼っている状態。プログラムも参考にしながら、社会人として自立するための4年間のカリキュラムを構築していきたい」と話し、学生像の変化に期待をかけている。

Proudly powered by WordPress   Premium Style Theme by www.gopiplus.com