連携協定:鹿児島市・鹿大・鹿銀など、平川動物公園とかごしま水族館活用へ『毎日新聞』鹿児島版2010年8月19日付

『毎日新聞』鹿児島版2010年8月19日付

連携協定:鹿児島市・鹿大・鹿銀など、平川動物公園とかごしま水族館活用へ

鹿児島市の平川動物公園とかごしま水族館を、観光客増の起爆剤としてもっと活用しようと、市、鹿児島大学、鹿児島経済同友会、鹿児島銀行の4者がこのほど、産学官連携協定を結んだ。動物施設を巡って、経済界や大学を巻き込んだ協定は珍しく、専門家も「画期的」と評価している。【村尾哲】

両施設の設置者は市で、動物園と水族館の運営にかかわっている市町村は全国的にも珍しい。ただ、動物公園と水族館の09年度入場者数はそれぞれ約50万人と約70万人で、ともにピーク時の約6割と低迷している。

動物公園は展示方法を工夫した全面リニューアルを進行中で、水族館もイルカの水路展示などを行っているが、来春の九州新幹線全線開業や東アジアからの誘客を見据え、両施設の連携や交通アクセスの改善など、既存の観光資源の掘り起こしが求められている。

具体的な取り組みは未定だが、今月中にも協議会を開く予定。9日に市役所であった締結式で、経済同友会の永田文治代表幹事が「水族館と動物公園を海でつなげるとか、民間の知恵を出していきたい」と話し「動物公園で年間120万人の入場を目指す」と意気込んだ。

日本動物園水族館協会の北村健一専務理事は連携協定について「全国的に施設の経営は厳しく、お客が来てなんぼというのが実情。客のニーズに応えるよう知恵を出し合うことは大事だ」と評価。その上で「一過性にしないためにも、ボランティア活動など一般市民を巻き込んだ事業を展開してほしい」と話した。

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