図書館:信大の蔵書、ご近所で 松本・塩尻・安曇野3市立、相互利用協定『毎日新聞』長野版2010年8月13日付

『毎日新聞』長野版2010年8月13日付

図書館:信大の蔵書、ご近所で 松本・塩尻・安曇野3市立、相互利用協定

◇相互利用協定で利便性アップ

信州大付属図書館と松本、塩尻、安曇野の3市の市立図書館を相互に利用できるようにする連携協定が締結された。信大図書館は従来一般開放していたが、さらに今回、3市の住民が地元の図書館で信大の蔵書を借りたり返したりできるようになった。国立大では珍しい取り組みで、笹本正治・信大図書館長は「市民の書斎の一部として活用してほしい」と呼び掛けている。

信大は01年から5キャンパスの6図書館を一般開放したが、貸し借りはその図書館に来ないとできなかった。このため各市民の利便性を図ろうと、信大側が09年12月に3市に相互利用を提案した。

協定により、信大の6図書館の蔵書計123万冊を3市の図書館で借りられ、信大の学生も3市の蔵書計約180万冊を、信大で借りることができる。返却も同様だ。専門書が多い信大と一般書の多い市立図書館の「すみ分け」も期待できるという。

データベースが相互につながり、貸し出し予約すれば1週間ほどで届く。各図書館のイベントや職員研修の合同開催も予定している。書籍の輸送費は市側が負担する。笹本館長は「最初は大学の地元で始めるが、いずれは全県に広げたい」と話している。【大平明日香】

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