履修期間2倍に延長 神戸大大学院経済学研究科『神戸新聞』2010年7月29日付

『神戸新聞』2010年7月29日付

履修期間2倍に延長 神戸大大学院経済学研究科

神戸大学(神戸市灘区)は28日、社会人が働きながら研究している「大学院経済学研究科社会人コース」について来春、授業料はそのままで修業期間を2倍に延長できる「長期履修制度」を導入する、と発表した。(中島摩子)

「仕事をしながらの研究は時間的に厳しい」との院生の訴えを背景に、通常2年の修士課程は4年に、同3年の博士課程は6年に延長。計画的に単位取得や論文執筆ができるようにする。

同コースは、土曜日を中心にカリキュラムを編成し、土曜日だけで学位取得ができるのが特徴。現在、修士課程に50人、博士課程に31人が在籍している。

一方、この3年間で、修士課程を2年で修了したのは72%、博士課程を3年で修了したのは15%にとどまった。休学を挟みながら長期間在学し、学位取得を目指す院生が多く、長期に及ぶ学費負担を理由に退学するケースもあったという。

経済学研究科が今年5月、院生ら61人にアンケートした結果、43%が「勉強する時間を取るのが難しい」とし、71%が「長期履修制度(が新設されれば)選択したい」などと答えた。

新制度は在学生にも適用。修士課程の場合、授業料は年額約53万円、2年で計約107万円だが、4年に延長しても総額は同じという。神戸大は「仕事との両立は無理だとあきらめていた社会人にも広く門戸を広げ、プロフェッショナルな人材を育成したい」としている。

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