長崎大学病院に医師育成室が完成 佐世保同仁会寄付の1億円活用『長崎新聞』2010年7月8日付

『長崎新聞』2010年7月8日付

長崎大学病院に医師育成室が完成 佐世保同仁会寄付の1億円活用

長崎大学病院(長崎市坂本1丁目、河野茂病院長)内に研修医や若手医師の技術向上を支援する「友廣記念医師育成室」が完成した。佐世保市の医療法人、佐世保同仁会の創設者、友廣嘉久氏(2000年死去)の遺志を継いだ家族から寄付された1億円を活用した。

寄付は、嘉久氏の妻で前理事長、初栄さん(今年6月死去)が昨年10月、「若手医師の育成に役立ててほしい」と申し出た。病院は「友廣医師育成プロジェクト」として、育成室整備や英会話など学習プログラムの充実、新しいロゴマークを入れた白衣の新調に活用した。

育成室は、医・歯科の各研修医向けに学習環境を整えた研修医室(計276平方メートル)と、シミュレーションセンター(約90平方メートル)で構成。センターには約50種類の機器を設置。コンピューターグラフィックス(CG)や人形を使い、腹腔(ふくくう)鏡手術や内視鏡手術、救急医

療などの技術を磨ける。地域の医師や看護師にも開放する予定。

7日の開所式には約110人が出席し、河野病院長や片峰茂学長が友廣氏のレリーフを除幕。河野病院長は「研修医の皆さんは地域医療や教育、研究に生かしてほしい」とあいさつ。佐世保同仁会の友廣慎吾理事長は「父は若い医師の育成に力を注ぎ、その遺志を母が継いだ。研修環境の充実や地域医療の発展に尽力できるのは光栄。父も母も天界で喜んでいると思う」と述べた。研修医を代表し谷口寛和さん(25)が「長崎や日本、世界の医療に貢献できる医師になるよう精いっぱい努力したい」と決意を述べた。

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