過疎地医療の講座続々『中国新聞』2010年6月11日付

『中国新聞』2010年6月11日付

過疎地医療の講座続々

過疎地域の医療を担う人材を育成する大学医学部の講座が本年度、中国地方で相次いで開設されている。いずれも自治体が人件費や研究費を賄う「寄付講座」で、これまでの3校3講座から6校9講座へ一気に増える見通しだ。

広島大は、広島県から1億6千万円の寄付を受けて「地域医療システム学講座」を開設。中山間地域での臨床実習の指導や研修プログラムの立案を担う。岡山大も、岡山県と岡山市の寄付で「地域医療人材育成」と救急医の育成に特化した「地域医療学」の2講座を設けた。

島根大は、2008年度に新設した自前の「地域医療教育学講座」に加え、島根県の寄付で「地域医療支援学講座」を設置した。地元優先枠で入学した一期生の5年生6人が臨床実習を始める時期を迎えたことなどから体制を強化した。

山口大も、08年度から2年間設置した山口県の寄付講座を拡充し、「地域医療推進学講座」に模様替え。川崎医科大(倉敷市)と鳥取大は、本年度中に岡山、鳥取県の寄付講座を開く計画がある。

講座が急激に増えた背景には、国が09年度に各県へ50億円ずつ交付した地域医療再生基金がある。医師不足対策として、各県が基金の一部を活用し、講座を開いている。

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