県短大4年制化で試算 初期投資額20~55億円『信濃毎日新聞】2010年5月21日付

『信濃毎日新聞】2010年5月21日付

県短大4年制化で試算 初期投資額20~55億円

県短期大学(長野市)の四年制化の是非を議論する検討委員会(座長・板倉敏和副知事)は20日、県庁で開き、事務局の県企画課は四年制化した場合の財政面での試算を示した。初期投資費は、大学の入学定員や校舎の整備の仕方などによって異なり、約20億~55億円かかると見込んでいる。

試算は(1)現在の入学定員(240人)と同数で四年制化(2)定員を1・5倍にする(3)定員を2倍にする-の3パターンを想定。初期投資費用は、長野市三輪の現キャンパスを利用し、校舎を新築するケースと、改修して使うケースごとに算出した=表。

入学定員を2倍にする場合は、現キャンパスのほかに別の場所にも校舎を建てる必要があるとしている。

年間の運営経費については、同規模の公立大の例を参考に、16億6100万円~19億6400万円と試算。定員を増やせば運営経費も増すが、授業料収入が多くなるため、県費による負担は抑えられるとしている。

企画課は、四年制大学移行後の教育内容例を盛った「たたき台」も提示。論理的思考力やコミュニケーション力の習得を目指した討論重視の授業を行うことや、地域の伝統、文化、自然などの研究を通じ、郷土を愛する心をはぐくむ学問の創設を挙げた。

委員からは「県内他大学との競合を避ける観点からも、国際化の視点を重視すべきだ」といった意見が出た。

県は6月までに、県内の高校3年生約2200人を対象に、四年制化する場合にどんな学部が望ましいかなどを聞く調査を実施。6~8月には県民や県内企業を対象とするアンケートも行う。

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