法科大学院の入試倍率、半数以上が2倍未満 10年度 『朝日新聞』2010年4月24日付

『朝日新聞』2010年4月24日付

法科大学院の入試倍率、半数以上が2倍未満 10年度

全国に74校ある法科大学院の今年度入学者の入試で、競争倍率が2倍を割り込んだ大学院が半数以上の40校にのぼることが分かった。法科大学院は司法試験合格率の低迷などで「質の低下」が指摘され、入学者の質の確保を求められていた。文部科学省は今後、特に倍率が低い大学院に対し、統合や定員削減などの指導を強める方針だ。

入試結果は23日の中央教育審議会(文科相の諮問機関)特別委員会で報告された。全74校中40校で競争倍率が2倍未満だった(合格者ゼロの姫路独協大は除外)。受験者数は2万1040人で、平均倍率は2.76倍。定員は前年度より856人減ったにもかかわらず、倍率は0.05ポイント下がった。

特別委は昨春の報告で「倍率が2倍を下回ると選抜機能が十分働いているとはいえない」と指摘。入試の競争環境は教育の質や司法試験の実績に結びついているとして、倍率が著しく低い大学院へ改善を求めていた。

23日の特別委では、委員から「定員を減らしたのに倍率が下がったのは問題だ」「入学者が、減らした定員を千人ぐらい下回った。定員が適正かどうかが問われる」などと声があがった。

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