愛媛大ショップできた、独自商品や特産品販売…開学60年記念 『読売新聞』2010年4月23日付

『読売新聞』2010年4月23日付

愛媛大ショップできた、独自商品や特産品販売…開学60年記念

道路沿い「住民立ち寄って」
校友会館なども

開学60周年を記念して松山市の愛媛大学が総額5億6000万円かけて進めていた、大学のオリジナル商品などを扱う「愛大ショップえみか」と、校友会館、南加記念ホールの整備が完了し22日、オープン記念式典が行われた。地域住民に気軽に立ち寄ってもらえるようにと道路沿いに3棟並んで設け、ショップでは学生が地域に親しみを持つようにじゃこ天などの県内の特産品も販売。校友会館は、地域住民の交流の場などとしても使ってもらう予定で、愛大は「地域に開かれた大学を目指したい」としている。

愛大ではこれまで、Tシャツやボールペンといった大学のオリジナル商品を大学生協の売店などで販売してきたが、大学が開発にかかわった米や日本酒、ロールケーキなどの「愛媛大ブランド商品」が増えてきたこともあり、外部の人も利用しやすい大学生協が運営する店の開設を企画。大学東側の市道沿いにあるクラブの部室棟(鉄筋平屋、339平方メートル)を改装し、「愛大ショップえみか」と名付けた。

学外の人が訪れやすいように、市道からすぐに店内に入れるようなレイアウトとし、駐車スペースも9台用意した。大学オリジナル商品以外に、じゃこ天や、県内各地で製造されているどぶろく、今治市のタオルといった県内の特産品を販売する。

同時に新設された校友会館(鉄筋2階建て、1035平方メートル)には、複数の会議室を持ち、地元住民の利用も可能。1階には、学外の人の利用も見込んだイタリアンレストランが設けられている。

南加記念ホール(鉄筋平屋、428平方メートル)は、1955年に南カリフォルニア(南加)州在住の県出身者の寄付を基に建てられた記念講堂を、コンサートなどにも使えるホールに改修。256席を備え、学会やシンポジウムなどに使われる。

この日は、弓削俊洋副学長らがえみかの看板に掛けられた白い布を除幕。学生や住民らが次々に店内を訪れ、農学部が無農薬栽培の実験で育てた柑橘(かんきつ)類や、大学が地元の酒蔵と共同開発した日本酒などを買い求めていた。

愛大は昨年、研究成果を一般に公開する「愛媛大学ミュージアム」を学内に開設しており、吉田一恵広報室長は「地域の人々に大学の研究に興味を持ってもらい、学生との交流が生まれてほしい」と期待。えみかを訪れた法文学部3年、安藤夏希さん(20)は「特産品も販売されているので、学生だけでなく近所の人も楽しめそう。大学をPRする良い機会だと思う」と話していた。

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