仕分け「競争力低下招く」 科学予算削減に各学会が意見 『朝日新聞』2009年11月21日付

『朝日新聞』2009年11月21日付

仕分け「競争力低下招く」 科学予算削減に各学会が意見

行政刷新会議の事業仕分けで、科学研究の予算が「縮減」などとされたことに対し、日本学術会議は20日、金澤一郎会長が「(基礎研究への投資減少は)人材の離散だけでなく国際競争力の低下を招く。鳩山内閣は総理を筆頭に理系出身の多くの閣僚を含み、科学・技術に深い造詣と理解を有するものと信じる」とする談話を発表した。 

日本気象学会など48の学会・協会で作る日本地球惑星科学連合も同日、次世代スパコンなどの大型科学技術プロジェクトについて「事業見直しがそのまま実行されれば、数百人の博士が失職する」とする意見書を発表。次世代スパコン事業を進める理化学研究所の研究者約30人でつくる「理研科学者会議」も、「過度な効率主義・成果主義に傾いた評価が、我が国の将来に大きな禍根を残す結果につながりかねない」と訴える提言を野依良治理事長に出した。 

日本植物学会や日本生化学会など8学会も19日、「日本の科学技術の発展を大きく損なうことを憂慮する」として、科学技術への支援強化を求める要望書を文科省に提出した。

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