『山形新聞』2010年4月16日付
国の教育ローン利用増える 県内、融資限度額の拡大などが影響
日本政策金融公庫山形支店国民生活事業は、山形、酒田、米沢の県内3支店が取り扱っている「国の教育ローン」の2009年度県内利用実績をまとめ、16 日発表した。県内の融資件数は1095件で前年度比3.3%増、融資額は16億5000万円で9.4%増と大きく伸びた。
国の教育ローンは、高校、大学、専修学校などに進学・在学する子を持つ家庭の経済的負担の軽減などを目的とした融資制度。経済情勢の悪化などに伴う政府の経済対策の一環として、去年8月以降、融資限度額が200万円から300万円に引き上げられたほか、返済期間も10年以内から15年以内に拡充された。
09年度は上半期の融資額が前年同期比1.9%減の3億8400万円だったが、制度拡充後の下半期は13.4%増の12億6500万円と大幅に増加した。利用実績が伸びた要因について同公庫山形支店は「融資限度額の拡充のほか、景気低迷で家計が厳しくなる中、教育費の負担増が影響しているのでないか」とみている。