『読売新聞』2012年3月1日付
17国立大病院が医療ネット、外国人患者受け入れ
医療ツーリズムなどで日本の医療が注目される中、全国の国立大学病院が外国人や海外在住の日本人を分担して受け入れる仕組みを作った。九州大病院(福岡市)の提案で昨年12月から始まった「国際医療連携ネットワーク」。相談・申し込みの窓口を九大病院に一本化し、病気や症状の軽重に応じて迅速、適切に割り振るのが狙いで、「患者や病院の負担を減らすために役立てたい」としている。
同ネットワークで患者の受け入れを表明しているのは、九大病院のほか、東京、名古屋、北海道、熊本、大分、鹿児島など計17の国立大学病院。ホームページ(HP)に設けられた相談・申し込みのコーナーに、年齢、国籍、使用言語、病名、相談内容、感染症の有無などを日本語か英語で書き込んで送信すると、事務局を務める九大病院が内容をチェックした上で、得意分野や感染症の拡大リスク、来日の際の交通の便などを考慮し、紹介先を決めるシステムだ。