京大農場移転、ようやく動き 合意から2年半『京都新聞』2012年2月29日付

『京都新聞』2012年2月29日付

京大農場移転、ようやく動き 合意から2年半

 京都大農学研究科の拠点の付属農場(大阪府高槻市、約15ヘクタール)を木津川市へ移転することが合意されて約2年半、事態がようやく動きだしそうだ。高槻市が現農場の土地を取得するための議案を、1日開会の3月定例市議会に提案する。移転は、京大の新規研究や木津川市のまちづくりの前提となるだけに進展を望む関係者が行方に注目している。

 高槻市の京大農場をめぐっては、弥生時代の集落跡などが見つかったため、市が公園としての活用を大学に申し入れ、同大と市、都市再生機構(UR)が2009年9月、関西学研都市・木津中央地区への移転に関する大枠合意の覚書を締結した。

 当初は10年度中に本協定を結ぶ予定だったが、史跡範囲の確定作業や市長、市議選を控え議案提案が遅れた。市は11年9月議会に初めて議案を出したが、上面利用が未決定のまま施設整備費が盛り込まれたことなどへの反発から継続審査扱いになった。その後、議案は取り下げられた。

 移転先の木津中央地区は、計画人口1万1千人のニュータウンで、今春のまちびらきを予定。「農(みのり)のまちづくり」がテーマで、新農場はその核となる施設だ。議案取り下げを受け、木津川市では、市議らから「本当に移転できるのか」と不安の声が出ていた。

 URによると、新農場の造成に約2年を要する。同機構がニュータウン事業全般から撤退する13年度末が迫る中、「ここで前進しなければかなり厳しい」と話す関係者もいる。

 高槻市が3月議会に提案する12年度一般会計当初予算案では、土地取得と整備構想策定費のみを盛り込んだ。関連議案は、16日の総務消防委員会を経て、27日の本会議で採決される見込みだ。

 京大は「現農場では遺跡のために老朽化した建物の建て替えができない。一日も早い移転問題の進展を望んでいる」としている。

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