筑波大に小学教諭免許課程 今春新設『朝日新聞』2012年1月10日付

『朝日新聞』2012年1月10日付

筑波大に小学教諭免許課程 今春新設

 筑波大学(茨城県)は今春、人間学群教育学類(定員35人)に小学校教諭の免許を取得できる「初等教育学コース」を新設する。昨年7月に文部科学省に申請しており、近く認可される見通し。

 筑波大ではこれまで、中学と高校の教諭の免許は取得できたが、小学校教諭の免許は取れなかった。

 筑波大は東京都内に付属小学校をもち、初等教育の研究が行われている。このため、1973年の開学当初から「研究成果を生かした小学校教員の養成機能をもたせられないか」との声はあった。

 しかし、「小学校免許取得の課程を設けるということは、小学校の教員養成を主目的に学生を募集し専任の教員を配置することになるが、筑波大はそうしたことを目的とする大学ではない」と反対する意見も根強く、見送られてきた。

 その一方で、学生や受験生からは「なぜ小学校の免許は取れないのか」との質問が寄せられ続けていた。

 教育学類によると、10年ほど前から大学と付属小との連携が進み、大学教員と付属小教諭との共同研究なども珍しくなくなったことから、大学側は「機が熟した」と判断。初等教育学コースを新設することになったという。

 教育学類の定員は35人のままで、今春入学の学生から2年次に「教育学」と「初等教育学」の2コースに分かれる。付属小の教諭が集中講義を行うなど、現場の声を生かしたカリキュラムを検討しているという。

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