来春、共同大学院を開設 静大と愛教大に文科省認可『静岡新聞』2011年10月26日付

『静岡新聞』2011年10月26日付

来春、共同大学院を開設 静大と愛教大に文科省認可

 静岡大と愛知教育大(愛知県刈谷市)は25日、教科内容や教育環境の改善に貢献する大学教員の育成を目的に準備を進めてきた、博士後期課程(3年)の共同大学院設置が文部科学省の認可を受けたと発表した。来年4月に開設する。国立大学間で共同教育課程制度を利用した大学院設置は国内初という。

 共同大学院は教科開発学を専攻とし、学生は現在の教育環境に適合した教科内容の研究などに取り組む。両大学の強みを生かしたカリキュラム編制で、高度な専門知識を備えた研究者を育成する。

 授業は現職の教員などが受けやすいように、土日や夏休みなどの長期休暇中に開講するのも特徴。授業をモニターで中継したり、教員が各大学で講義を行うことで学生の移動の負担を最小限に抑える。

 定員は1学年8人。11月に募集要項を公表し、来年2月に出願受け付け、入学試験、合格発表を行う計画。浜松市中区のホテルで会見した静岡大の伊東幸宏学長は「人材が最も重要な資源。地域の教員を養成するだけでなく、現場教員を教える教員を育てることで、より広く教育に貢献したい」、愛知教育大の松田正久学長は「教科開発学はこれまでにない新しい分野。教育の質向上につなげられるよう全力を尽くしたい」とそれぞれ目標を述べた。

 現在、静岡大教育学部と愛知教育大の各大学院は修士課程まで。両大学はことし4月に博士後期課程の共同設置に向けた協定を締結し、5月に文科省に設置認可を申請していた。

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