『日本経済新聞』四国版2011年10月6日付
高知県、高知大付属病院に医師不足解消の支援センター
高知県は年内に地域医療の医師不足の解消策を担う「県地域医療支援センター」を高知大学医学部付属病院(高知県南国市)に新設する。県内の医師の配置状況を把握し、医師不足に悩む医療機関と研修医とをマッチングする。若手医師の技術向上のための専門研修などを支援する。医師が高知市に集中し、他の地域で医師不足が深刻化する中で、若手医師が県内に定着するように促す。
同センターには職員3人が常駐。医師が地域の医療機関と大学病院を巡回しながらキャリアを形成する仕組みの中心となる。県は大学病院への運営委託費として今年度は1500万円を見込む。
県は地域医療の担い手を育成するため、2007年度から医師養成奨学貸付金制度を導入した。同制度は、医師になった後、貸付期間の1.5倍の期間、県が指定する医療機関への勤務が求められ、勤務すれば貸付金の返還義務は免除される。
大学在学中の6年間、制度を利用した場合は卒業後の研修期間を含む9年間が義務年限となる。
毎年、約30人の学生が同制度を利用し、16年度には地域医療に携わる医師を50人以上確保できる見通し。センターでは、そうした若手人材を活用し、医師不足の病院に派遣を支援する。
同様の奨学貸付金制度は全国の道府県が導入している。国は今年度、各県で地域医療センターを設置するための補助制度を導入した。15道府県が補助対象になり、四国では高知県と徳島県が対象になった。
徳島県も、同様の地域医療支援センターを11月1日に徳島大学病院内に開設する。