『四国新聞』2011年9月30日付
一定の役割果たせた/香川大・一井学長が退任会見
30日に退任する香川大の一井真比古学長(66)が29日、高松市幸町の同大で会見し、「教育の質の向上や研究の活性化、社会貢献など一定の役割を果たせた」と2期6年の在任期間を振り返った。
一井学長は、農学部教授や農学部長などを歴任。2005年10月に学長に就任した。
会見で一井学長は、在任中に印象に残っていることとして、危機管理研究センターの設立や超小型人工衛星「KUKAI」の開発などを挙げた。その上で、同センターについて「地域の危機管理は大学全体で取り組むべきだ。今後は教育、研究の場でどう生かしていくかが大切」と述べた。
教員や学生の不祥事が相次いだことに関しては「対策としてやるべきことはやったが、教職員の意識改革の難しさを実感した」と話した。
さらに「これからの地方国立大は安穏としていられる状況ではない。社会情勢を見ながら大学、地域社会の発展に貢献していただきたい」と大学間の連携やガバナンス(統治)を当面の課題として後任に託した。
次期学長には元医学部付属病院長の長尾省吾氏(69)が10月1日付で就任する。