大学病院が臨床研究の不正対策 NHKニュース配信記事 2013年11月28日付

NHKニュース配信記事 2013年11月28日付

大学病院が臨床研究の不正対策

大手製薬会社ノバルティスファーマが販売する高血圧の薬の効果を調べた複数の大学の臨床研究で、データが人為的に操作されていた問題を受け、全国の大学病院などは臨床研究の元になったデータをネットワーク上で共有し、不正の疑いがある場合には第三者が検証できるシステムの運用を28日から始めました。

この問題はノバルティスファーマの高血圧の治療薬ディオバンの効果を調べた京都府立医科大学などの臨床研究に当時の社員が関与し、論文のデータが人為的に操作されていたもので、ほかの薬より狭心症などを減らす効果が高いなどとした結論が間違っていた可能性が指摘されています。

28日、会見した東京大学附属病院によりますと、全国の大学病院の研究者ら40万人が参加する情報共有のネットワークに、新たに臨床研究の計画書や患者1人1人の検査結果などの情報を匿名化して登録することを決めたということです。

これによって、不正の疑いがある場合は論文の結論が正しいかどうか第三者が検証できるということで、ネットワークを管理する東大病院は28日からシステムの運用を始めました。

会見した東大病院の門脇孝病院長は「データを登録することで不正が疑われた場合研究のどこに問題があるのかすぐに分かる。不正防止の第一歩になる」と話しています。

 

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