『読売新聞』2013年10月24日付
モンスターペアレント対応、教員内定者にも研修
理不尽な要求を繰り返す「モンスターペアレント」と呼ばれる保護者への対応や学級運営に悩む教員が増えていることを受け、東京都教育委員会は、教員として採用されることが決まった内定者に、保護者との接し方などを学ぶ研修を実施する方針を固めた。
来年度から都内公立小中高校で勤務する2000人を対象に、来年1月にも実施する。
都教委によると、新人教員が、保護者との付き合い方や学級運営に悩むケースが増え、勤続1年未満に病気を理由に退職する教員が毎年数十人いるという。
このため都教委では、「採用前から教員として一定のノウハウや心構えを身に着ける必要がある」と判断した。学級運営の研修は5日間で、内定者は、 退職した元校長らと学校現場を見学しながら児童生徒との適切な付き合い方を学ぶ。実際に学校に寄せられた保護者からの苦情を事例とし、適切な対応策を考え る講習も実施する。都教委幹部は「新人でも採用直後から教壇に立つので、即戦力にする必要がある」としている。