『茨城新聞』 2013年10月2日付
歴史回顧、飛躍誓う 筑波大40周年祝い式典
筑波大(永田恭介学長)の開学40周年を祝う記念式典が1日、つくば市天王台の大学会館で開かれた。同大や関係機関などから約750人が参加し、革新的な改革を実践してきた“新構想大学”の歴史を振り返りながら、一層の飛躍を誓い合った。
永田学長は式辞の中で「旧来の講座制によらない研究グループ制により、既存の学問分野の枠を超え、時代の要請に柔軟に対応してきた」と、新構想大学としての歴史を振り返った。
その上で、「未来のフロントランナーであり続けるために挑戦を重ねる。未来地球社会の創造に向けた知を創出し、教育・研究の革新を進める」と発展を誓った。
文部科学省の布村幸彦高等教育局長は「海外の有力大学と学術交流に取り組むなど、世界に開かれた大学として重要な役割を担っている」と、下村博文大臣の祝辞を代読。橋本昌知事は「国の1県1医大構想の下、本県に医学部が初めてできたことに感謝している」と礼を述べた。
筑波大は1872年に東京で誕生した師範学校が起源で1973年10月1日、前身の東京教育大の筑波移転計画に伴い開学した。
特にスポーツと科学の研究分野で多くの成果を上げており、オリンピックには現役・卒業生合わせて選手約70人が出場。世界トップを目指す国の最先端研究開発支援プログラムには、ロボットスーツと睡眠研究で2人の教授が選ばれている。
現在は人文・文化、社会・国際、人間、生命環境、理工、情報、医学、体育、芸術の9学群と大学院8研究科があり、学生約1万6400人が在籍。卒業生は11万人を超える。
(今橋憲正)