『下野新聞』2013年4月19日付

宇大教員就職率６５％に上昇　全国ワースト３位から改善

　宇都宮大教育学部の２０１２年度の教員就職率は65％で全国ワースト３位だった05年度の38％から大幅に改善したことが18日、同大や文部科学省のまとめで分かった。採用試験対策セミナーなど学部を挙げた全面的なバックアップが効果を挙げ、右肩上がりで上昇している。13年度はさらに７割を超え、全国上位に食い込む勢いだ。 

　全国44の国立の教員養成16 件大学・学部（教員養成16 件課程）を昨春卒業した人の教員就職率（臨時採用含む）は62％。同大は全国平均を上回り、14位だった。同大の学校教育教員養成16 件課程卒業者１６４人のうち、公私の小中学校、高校、特別支援学校、幼稚園に就職したのは１０７人。正規採用は52人、臨時は55人。トップは鳴門教育大の80％だった。 

　同大の教員就職率は少子化など採用枠の抑制や民間、公務員指向などの影響で03年度44％、04年53％と全国平均を下回った。特に05年度は38％で全国ワースト３位と低迷したため、本格的な対策に乗り出した。 

　卒業生の教員退職者が協力し指導に当たる教員採用試験の対策セミナーを充実。08年度には就職支援室を設置し、学生の相談体制を整えた。