広島大病院診療棟4月に完成『中国新聞』2013年1月4日付

『中国新聞』2013年1月4日付

広島大病院診療棟4月に完成

 広島大病院(広島市南区)の診療棟の外観がほぼ出来上がった。2013年4月の完成を目指す。手術室を増やして機能を強化。先端医療に取り組む「未来医療センター」と「スポーツ医科学センター」を設け、特色を打ち出す。

 未来医療センターは、血管の再生治療やリンパ球を活性化して体内に入れる細胞療法など、最新の研究成果を診療に取り入れる。

 スポーツ医科学センターは、広島東洋カープなどトップ選手の手術や治療の実績を生かし、故障の予防や運動機能の向上に力を入れる。先端医療とスポーツ医療は07年から、病院の将来構想の重点項目に掲げていた。

 診療棟は地上5階地下1階建てで、延べ3万8560平方メートル。これまで5棟に分かれていた内科や整形外科、小児科、歯科、検査部門の大半を1~3階に集めて利便性を高める。4階の手術室は17室。これまでより4室増やし、予備の3室も設ける。

 抗がん剤治療を受ける通院患者の増加に合わせ、化学療法室をこれまでの2倍に当たる28床にする。建設費は約120億円。さらに約77億円をかけて医療機器を購入する。放射線出力が従来の最大5倍となる最新の放射線治療装置リニアックも全国の国立大学病院では初めて導入する。

 屋上庭園や壁面緑化、自然採光などを取り入れ、環境にも配慮した。外来診療の開始日は9月20日。茶山一彰病院長は「患者に優しく、21世紀にふさわしい医療に対応できる施設にしたい」と話している。

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