岐阜大と鳥取大、来年4月に獣医学科を共同設置『朝日新聞』2012年8月2日付

『朝日新聞』2012年8月2日付

岐阜大と鳥取大、来年4月に獣医学科を共同設置

 東海・北陸地方でただ一つ、獣医学課程を持つ岐阜大学応用生物科学部が、来年4月に鳥取大学農学部と共同の「獣医学科」を設ける。それぞれの大学にいる高い専門性を持った教員から両大学の学生が学ぶことができるようになる。国際化が進む獣医学の分野で活躍する人材の育成をめざす。獣医学部・学科の共同設置は全国で4例目。

 学部の名称は「岐阜大学応用生物科学部・鳥取大学農学部共同獣医学科」。入学定員は岐阜大は30人、鳥取大は35人。学生は本籍をどちらかに置き、キャンパス間を移動したり、インターネットを使ってテレビ中継する遠隔講義システムを使ったりして同じカリキュラムの講義を受ける。学位は両大学長の連名で授与される。

 獣医学の分野では、鳥インフルエンザのような国境を越える感染症の発生などにより、より専門的で国際的に活躍できる獣医師の確保が求められている。そのため、学生がより多くの教員から専門分野を学ぶことで、高度化する社会の要請に応えられる人材として育成したいというねらいがある。

 文部科学省も大学の枠を超えた連携を推奨しており、すでに今春から北海道大と帯広畜産大、岩手大と東京農工大、山口大と鹿児島大の3組で取り組みが始まっている。

 応用生物科学部の金丸義敬学部長は「学科としての充実を図り、より国際的な現場でも知識を持って対応できる獣医師を養成したい」と話す。

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