国立大病院、ネットワーク構築で機能強化を- 国立大病院長会議が将来像 キャリアブレインニュース配信記事2012年3月10日付

キャリアブレインニュース配信記事2012年3月10日付

国立大病院、ネットワーク構築で機能強化を- 国立大病院長会議が将来像

 国立大学附属病院長会議は9日、国立大学附属病院の間でネットワークを構築して、機能強化を目指すべきだとする将来像を公表した。臨床技術の訓練施設や、先端医療の開発設備などを共有・共同利用することで、医療レベルの地域格差を是正したり、臨床教育を充実させたりすることが狙いだ。

 将来像では、国立大学附属病院のミッションに、▽教育▽診療▽研究▽社会・地域貢献▽国際化―の5つを掲げた。その上で、管理・運営システムの改革を課題に挙げ、病院間のネットワーク構築による機能強化が必要だと提言している。

 ネットワークを構築すべき分野としては、臨床技術の訓練施設と、先端医療開発・臨床研究の支援機能を例示した。研修施設や研究設備などをネットワーク内で共有・共同利用することで、予算を集中的に配分でき、投資効果の飛躍的な向上が期待できるとしている。

 同会議が将来像を策定・公表したのは、国立大学の独立行政法人化による経営圧力の増大や、東アジア諸国の医療技術向上など、国立大学附属病院を取り巻く環境の変化に対応するには、「一時的な状況の変化に左右されない自律的な改革の規範となる将来像を策定し、広く社会に宣言することが重要」と判断したため。「グランドデザイン委員会」をつくり、2年近くにわたって審議・検討を重ねたという。

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