山形大重粒子線がん治療施設の準備室長に嘉山氏 『山形新聞』2012年03月06日付

『山形新聞』2012年03月06日付

山形大重粒子線がん治療施設の準備室長に嘉山氏

 山形大が同大医学部(山形市飯田西2丁目)への設置を目指す「重粒子線がん治療施設」について、結城章夫学長は6日の定例会見で、学内に設置準備室を設け、室長に独立行政法人国立がん研究センター理事長の嘉山孝正氏(62)を据えることを明らかにした。

 室長就任は4月1日付。嘉山氏は同大で医学部長を務めていた当時から重粒子線がん治療装置の導入を提唱してきた。国立がん研究センター理事長は3月31日で退任することが決まっている。

 設置準備室は学長直属の組織とし、5人程度のスタッフを想定。採用する技術や人材の確保、患者の受け入れ、建設費、運転費の見積もりなどについて検討 し、具体的なプランづくりを進める。行政、医療、財界のメンバーを含めた検討会議に関しては、現在人選を進めており、発足は4月以降の見込み。

 当面の課題である資金調達について結城学長は「山形の発展と東北の新生のために必要なプロジェクト。協力への理解を得ていきたい」と説明した。

 重粒子線がん治療は放射線の一種、重粒子線(炭素線)を体外から患部に照射する治療法。従来のエックス線と比べ、がん細胞に対する破壊力が強く、正常な細胞へのダメージが少ない。導入されれば北海道、東北地方で初となる。

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