FNNニュース 2012年2月13日付
2011年度の大学生の1カ月の仕送り額は平均6万9,780円 大学生協調査
大学生協は13日、学生生活実態調査を発表し、2011年度の仕送り額(下宿生)が、平均6万9,780円であることがわかった。
仕送り額は、1996年度は10万2,240円、2000年度は9万7,120円と徐々に減少していき、2010年度は7万1,310円だった。
大学生は、「奨学金いただかないと、かなり厳しい…」、「(家からの仕送りは?)3万円です。30万円あったら、悠々自適です」、「仕送りは、今もらっていないですね。ほとんどアルバイトと奨学金です」などと話した。
さらに、下宿生の4人に1人が、仕送り額が5万円未満、10人に1人が「仕送りなし」だった。
1カ月の食費(下宿生)についても、1992年度の3万3,660円をピークに下がり続け、2011年度は2万2,590円と、「およげ!たいやきくん」がブームとなり、大卒の初任給が9万円台だった1976年と同じ水準となった。
大学生は「1日3食は、なかなか食べられないです…」と話した。
特に、大学1年生の食費は、2010年度の2万0,600円から1,550円減少して、1万9,050円と、2万円を切った。
これは、1日に換算すると635円、1食あたりおよそ210円となる。
1人暮らしの学生の瀬川和弘さんは、親からの仕送りが家賃と光熱費で全て消えてしまうという。
瀬川さんは「ご飯は、炊飯器で一度に多く炊いたものを、タッパーで小分けにして冷凍しています」と語った。
そして、この日の昼ごはんは、前日の残り物のマーボー豆腐。
瀬川さんは「ちょっと、きのうに比べると味落ちますね」と語った。
奨学金は月に6万円あるというが、瀬川さんは「(奨学金が)200万円以上となると、大きな額なので、どれだけ時間かかって返せるのかと、不安に思います。(今より親からの仕送りを)もらえる状況ではないので、これ以上欲しいとは、特に思わないですね」と語った。
一方で、今回の調査で、暮らし向きについて、「楽な方」だと答えた学生は、40.1%から43.8%に増加した。
下宿する学生は、「普通に暮らしに困ることはないので、不満はないですけれど」、「親の世代の話を聞くと、4畳一間に住んでいるわけでもないので、そんな困ったことは何もないですね」などと語った。
一方、文部科学省が発表した2010年度の子どもの学習費調査では、幼稚園3歳から高等学校までの15年間、全て公立に通った場合は504万円。
全て私立に通った場合は、その3.4倍の1,702万円という結果になっている。