金大、富大と連携強化 北電社長「地域と共栄のため」『中日新聞』2011年12月22日付

『中日新聞』2011年12月22日付

金大、富大と連携強化 北電社長「地域と共栄のため」

 北陸電力(富山市)の久和進社長が二十一日、本紙のインタビューに応じ、金沢大と「産学連携の推進に関する協定」を結び、二〇一二年度から共同研究や学生のインターンシップ(就業体験)などを強化する方針を明らかにした。富山大とも、北電として初めて寄付講座を設けて、連携を深める。

 久和社長は「北陸が発展してこそ北陸電力が成長する。地域と共存共栄するための施策の一環」と語った。

 協定には、電力にまつわる技術教育などの人材交流や、北電から学生に企業情報を提供するなどの就職支援を盛り込む。北電と金沢大の間で「連携推進会議」も設置し、さらに提携分野を調整する。

 共同研究では、火力発電所で生じるフライアッシュ(石炭灰)をセメントに混ぜて強化する再利用法などを研究する予定。石炭灰の再利用法については、一月に学識者らを交えた検討委員会を設置しているが、普及加速を狙う。

 富山大では来年四月から五年間、「先進電力システム寄付講座」を開設。電気工学分野の学生向けに、発送電の仕組みや自然エネルギー発電が普及した場合の電力網の受け入れ対策などを、北電の技術者らが講義する。久和社長は「電力関連の先生が少なくなってきているので、手伝いたい」と話した。 (吉田通夫)

旧タービン保管で保安規定変更申請

志賀2号機

 北陸電力は二十一日、志賀原発(石川県志賀町)の敷地に倉庫を新設して2号機の古いタービンを保管するのに伴い、保安規定の変更を経済産業省原子力安全・保安院に申請した。

 2号機のタービンは二〇〇六年に羽根の破損が見つかり、今年の定期検査で改良品に交換。古いタービンはわずかに放射能を帯びているため、来年二月に完成する倉庫で当面の間は保管し、放射能がなくなってから金属として再利用する予定。

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