室蘭工大で本離れストップ願い「書評合戦」開催『室蘭民報』2011年12月2日付

『室蘭民報』2011年12月2日付

室蘭工大で本離れストップ願い「書評合戦」開催

 若者の読書離れを食い止めよう―と、室蘭工業大学(佐藤一彦学長)情報電子工学系専攻博士前期課程・森田拓愛さん(2年)らが中心となり、読破した本の書評を互いに発表し合う「知的書評合戦 ビブリオバトル」を開催している。森田さんは「小説は会えない人に会えるし、作家の考え方に触れることができる」と読書の楽しさを口にする。

 「知的書評合戦 ビブリオバトル」は同大・須藤秀紹准教授らがコミュニケーションの授業として数年前から始めたもので全国的な浸透をみせている。森田さんら学生4人がイベントの運営などを行っている。

 バトルは発表者が自分の気に入った愛読書を読み込み、5分間でアピールする。それを聞いた出席者が発表者に質問したり議論の輪を広げながら、一冊の書物について感想を述べ合う。「発表を聞いた観客に「ぜひ読みたい」と思わせることができた発表者が“勝ち”となる。

 森田さんは「本を通して学内の交流の場を提供して、学内の活性化を図りたい」とバトルを計画。これまでに同大学祭などで10回実施しており、約40人が発表している。本年度は1月下旬までに3回開く計画。

 1日のバトルには学生や教員、社会人5人が参加。観客20人ほどが見守る中、参加者は「どくとるマンボウ青春記」「空想非科学大全」など、それぞれが愛読書を片手に本の内容を解説しながら、自分とのエピソードを交えて紹介していた。

 森田さんは「今後も読書の面白さを知ってもらうためのイベントとして幅広い人たちに参加してもらいたいです」と話している。次回は19日午後6時から学生会館多目的ホールで開く。

(佐藤重伸)

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