山形大:「世界相手に開発」 有機エレセンター開所式--米沢 /山形『毎日新聞』山形版2011年10月1日付

『毎日新聞』山形版2011年10月1日付

山形大:「世界相手に開発」 有機エレセンター開所式--米沢 /山形 

 山形大工学部(米沢市)に4月開所した有機エレクトロニクス分野の基礎研究を進める施設「有機エレクトロニクス研究センター」の開所式が30日、同学部や米沢市内で行われた。東日本大震災の影響で式が延期されていた。 

 開所式で、結城章夫学長は「地方の大学には世界に発信できるものがなくてはならない。私たちは有機エレクトロニクスを核に世界を相手に研究開発を進めていく」とあいさつした。 

 来賓の吉村美栄子知事は「有機ELなら山形といわれるように、県は密接な連携をしていく」と述べた。 

 安部三十郎米沢市長は「新しい技術は若い人の雇用を生むばかりでなく、地元に元気や勇気を与えてくれる。山大工学部からノーベル賞受賞者が出るまで『米沢からノーベル賞』といい続ける」と祝辞を述べた。 

 同センターは昨年12月末、5階建て約5700平方メートルの建物が完成。4月に有機エレクトロニクス分野の基礎研究のための設備を設置し開所した。県内企業の伊藤電子工業(寒河江市)を含む国内の関連企業15社の研究員がセンター内に入り、研究を始めている。 

 青色発光ダイオードの製品化に世界初で成功した中村修二カリフォルニア大サンタバーバラ校教授や、城戸淳二山形大卓越研究教授ら6人が記念講演。 

 中村教授は「地方の大学でこれだけ充実した設備は初めて見た。米国のスタンフォード大の回りにベンチャー企業が集まってシリコンバレーができたように、米沢でもベンチャー企業集積地域を作ってほしい」などと述べた。【和田明美】

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