長崎大がIAEAと協定 人材育成や研究分野で『長崎新聞』2011年8月10日付

『長崎新聞』2011年8月10日付

長崎大がIAEAと協定 人材育成や研究分野で

 長崎大は9日、国際原子力機関(IAEA)と研究や人事交流などに関する協定を結んだ。福島第1原発事故を受け、福島県民の健康リスクについて放射線量評価などにも協力して取り組む。

 協定によると、両者は今後▽教育、研究と健康プログラム▽教員、研究者、学生らの人事交流▽学術情報、資料の交換-の3分野で協力。2009年から研究者を相互に派遣するなど学術交流を続けていた。

 IAEAは、日本国内ではほかに放射線医学総合研究所(千葉県)、放射線被曝(ひばく)者医療国際協力推進協議会(広島県)との間で、同様の協定を結んでいる。

 長崎市文教町の長崎大で行われた調印式では、片峰茂学長とIAEAのレシー・キース・チェム原子力科学応用局ヒューマンヘルス本部長が合意文書にサインし、握手を交わした。片峰学長は「六十数年にわたる長崎大の放射線医療分野の蓄積を世界に発信し、大学として1ステップアップできる」と意義を強調した。

 会見に同席した福島県立医科大の山下俊一副学長は「福島県側からは、住民被ばくの低減と、専門家による人材育成の支援に期待したい」と述べた。

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