10%削減でGDP3兆円減 公務員給与めぐり試算 共同通信配信記事2011年5月19日付

共同通信配信記事2011年5月19日付

10%削減でGDP3兆円減 公務員給与めぐり試算

 政府が国家公務員給与の10%削減方針を打ち出したことを受け、労働運動総合研究所(東京)は19日、削減が国家公務員以外の地方公務員や民間の人件費も押し下げ、国内総生産(GDP)を約3兆円減少させるとの試算結果を公表した。「国内賃金の低下を招き、デフレを加速させる」と指摘した。

 同研究所は、公務員のほか従来、人事院勧告に人件費を連動させてきた社会福祉施設や私立学校などの職員も含め、計約625万人に影響が及ぶと想定。削減が10%の場合、年約3兆4700億円の家計収入が減り、国と地方の税収も約5400億円減ると試算した。

 20%の場合は、GDPを約4兆5800億円減少させるとした。

 記者会見に同席した日本国家公務員労働組合連合会の宮垣忠委員長は「公務員は復興のために頑張っており、なぜ賃下げをするのか明確な理由がない。むしろ公務員の人数を増やすべきだ」と訴えた。

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