愛教大:好評です「アカデミック・カフェ」 市民と専門家が交流『毎日新聞』愛知版2011年5月1日付

『毎日新聞』愛知版2011年5月1日付

愛教大:好評です「アカデミック・カフェ」 市民と専門家が交流

◇最先端の学問や研究の講演←→素朴な疑問や多様な意見

 市民や学生と学者・専門家が先端の学問や研究についてコーヒーを片手に語り合う愛知教育大(刈谷市)の「アカデミック・カフェ」が好評だ。従来の講演会とは異なり、うちとけた雰囲気で講師の平易な説明を聴き、双方向で交流できることが魅力のようだ。

 昨年11月以降2回開かれたカフェには、中高生や大学生、市民、教職員らが各回50人ほど参加。昨年11月の1回目は、前月に日本人2人がノーベル化学賞を受けたことにちなんで「2010年のノーベル物理・化学賞って何だったの?」がテーマに選ばれた。

 三浦浩治、中島清彦両教授がそれぞれ「グラフェンとその応用」「分子合成のあれこれ」と題して講演。両教授は具体例や比喩を交え、素人でも理解しやすいように語った。

 3月に開かれた2回目は、前田勉教授が「江戸時代の読書討論会」について講演。角川源義賞を受賞した自著「江戸後期の思想空間」をもとに、江戸後期の自由な討論の場だった「会読」についてスライドを使って話した。

 2回とも参加者は会場に置かれたコーヒー、紅茶などの飲み物や菓子を片手に講演に耳を傾けた。講演の前後には講師と参加者が交流し、素朴な質問やユニークな意見が出された。参加は無料。

 アカデミック・カフェの最大の狙いは、地域に役立つ大学になることだ。国立大学法人化後は特に地域社会とのつながりを重視。高度に専門化された研究を市民に分かりやすく説明し、生涯教育の拠点として親しまれる存在になることを目指している。市民の素朴な疑問や多様な意見から、新たな視点やアイデアを独創的な研究に結びつけることも考えている。

 松田正久学長は「難しいことをやさしく、やさしいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに」という劇作家・井上ひさしさんの言葉を例に「学問や研究が専門家や研究者だけでなく、さまざまな人たちから生まれることを考えて取り組みたい」と話している。【安間教雄】

Proudly powered by WordPress   Premium Style Theme by www.gopiplus.com