NECと東北大など、ウェブ上の情報整理技術開発『読売新聞』2011年2月2日付

『読売新聞』2011年2月2日付

NECと東北大など、ウェブ上の情報整理技術開発

 NEC、東北大学、奈良先端科学技術大学院大学(奈良先端大)、横浜国立大学(横浜国大)は2011年1月31日、情報通信研究機構(NICT)情報信頼性プロジェクトの協力を得て、インターネット上の大量な情報を分析・整理して信頼性判断を支援する技術を開発、試験公開を開始した。

 本成果の一部は、NICT の委託研究「電気通信サービスにおける情報信憑性検証技術に関する研究開発」によるもの。

 今回開発した技術は、利用者が気になる意見を入力すると、関連するネット上の大量のテキスト情報を分析・整理し、その信頼性や有用性判断の裏付けとなるよう、賛否やその根拠となる意見、意見の対立点の解説、人々の意見に影響を与えた出来事を提示するもの。
 

時系列分析技術 イメージ 東北大・奈良先端大は、意見の論理的な裏付けを分析・可視化する「言論マップ化技術」を開発。利用者が入力した気になる意見に関して、Web 上の他の人々の賛否、根拠を論じた意見など、論理的に関係のある情報を1億以上の Web ページから分析し、それらの関係を「言論マップ」として可視化することで、論理的な観点から気になる意見の裏付けとして利用できるような情報を提示する。

 横浜国大は、重要な意見間の対立点の読み解き方を解説する「整理・要約技術」を開発。1億以上の Web ページから重要な意見を抽出して、言論マップ化技術と組み合わせ、重要な意見間の対立点をどのように理解したら良いか整理して、読み解き方を解説した要約レポートを提示する。

 NEC は、意見の変化の傾向や変化の要因を分析する「時系列分析技術」を開発し、全てのの要素技術を統合する。気になる意見に対する他の人々の意見の変化を時系列に分析し、意見の変遷と意見が変わった要因を提示し、また全ての要素技術を統合して、信頼性判断を支援するシステムを開発した。

 なお、本技術の実現にあたって、NICT が独自に収集・インデックス付与している1億以上の日本語 Web ページを、実験開発用データおよび、分析対象文書として活用している。

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